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「新850語で書く英語」88題:14後半「戦争は残酷である」

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問題
14 戦争は残酷である
「戦争で幸福になる人は誰もいない。それに、戦争は不必要であるばかりでなく残酷である。戦争が青年に対して何をしてきたかを見れば世の母親のみならず、我々すべては怒りを覚える。」

Basic訳例
・War doesn't make anybody happy, and it is as cruel as it is unnecessary.
・It makes every one of us angry, as it makes every mother angry, to see what war has done to our young men. 

解説
 では第1文から。
「戦争で幸福になる人は誰もいない。それに、戦争は不必要であるばかりでなく残酷である」
・War doesn't make anybody happy, and it is as cruel as it is unnecessary.
- 文の構成から。問題文の日本語的には2つの文を、warを主語に接続語andで順接でつないで1つの文にしています。
- 前半の「戦争で幸福になる人は誰もいない」の部分は、War doesn't make anybody happy,としています。warを主語にmakeを動詞に使っています。室先生曰く、ここはThere is nobody who comes to be happy because of war.とかNobody comes to be happy through war.などでも良さそうですが、いずれもあまり上手な英語ではないそうです。約例のようにwarを主語にWar doesn't make anybody happyとした方が英語らしい、とのこと。
- 後半の「(それに)戦争は不必要であるばかりでなく残酷である」の部分は、(, and) it is as cruel as it is unnecessary. としています。ここも、室先生曰く、私の愚案のように「〜ばかりでなく…も」ときたらnot only … but alsoでも良さそうですが、as … as …構文にした方がスッキリ聞こえて英語らしいそうです。as … as …は言わずと知れた中学英語ですが、自分の英語であまり使うことがありませんでした。as .. as ..は知っているもののそれぞれのas以下をit is as cruel as it is unnecessaryのように言うんですね。後半のit isも要るんですね。この辺の理解不十分もあっていつもnot only … but alsoを条件反射のように使っていました。今後は使うように持ち駒表現リストに入れます。
 前半でこの部分のcruelについて「Basic850語にない」と述べましたがスペルを誤解していました。cruelをcluelと記憶していましたがrですね。clueは「糸口/キッカケ/ヒント」の方でした。お恥ずかしい。でも、当該概念を他のBasic850語を駆使して表現しようと頭を使うこと自体が良いトレーニングになるのでムダではなかったと思います。cold mindedなんて上出来ですよ。

 第2文
「戦争が青年に対して何をしてきたかを見れば世の母親のみならず、我々すべては怒りを覚える」
・It makes every one of us angry, as it makes every mother angry, to see what war has done to our young men.
- まずは文の構成から。「我々全ては怒りを覚える」という主文に、「戦争が青年にしてきたことを見れば」という条件設定と「主文の主語「我々全て」に前出のas … as …「…のみならず…も」を使って「世の母親」を付加しています。
- 主文の「我々全ては怒りを覚える」の部分は、第1文冒頭と同様にmakeを動詞に使ってIt makes every one of us angry,としていますが、第1文と同じくwar(=it)を主語にしているのではなく、このit後半のto see以下を指しています。「〜を見ることが怒りを感じさせる→〜を見ると怒りを覚える」という使い方です。
- そのto see以下の「戦争が青年に対して何をしてきたかを見れば」の部分は、to see what war has done to our young men.としています。室先生曰く、これは日本語の通りに訳して丁度英語らしい表現になるパターンになります。「…に対して何をしたか」をwhat … has done to …と現在完了を使って表現しています。「青年」にourがついているのは話者の言いたい表現として「我々の」とつけているわけです。
- ちなみに、「世の母親のみならず」のas … as …の部分は、室先生曰く、as一言で片づけることもできるとのこと。It makes … angry, as it makes … angry, to see …と言う言い方です。同じit makes … angryという形をダブらせるのは英語本来の流れからするとヤボな言い方なのですが、話者が自分の戦争への怒りの強さを強調する方弁としてこのように敢えて言う言い方だそうです。応用編過ぎて、私程度の中級者には危険ですな。

用例
 今回、室先生が取り上げたのは、happyとangryです。

– happyの用例
 happyは「幸福」ではありますが、もっと広い領域を持った言葉です。
・I came across him by a happy chance.
 (私は運良く彼に出会いました。)
・You are looking very happy today.
 (あなたは今日大変嬉しそうな顔をしていますね)
・I am very happy to see you.
 (お会いできて大変嬉しく存じます)
・This is a happy suggestion.
 (それは上手い思て、一つ提案をさせていただきたい。)

– angryの用例
 angryも日本語の「怒る」より広い使い途があるようです。
・Please do not be angry with me.
 (どうぞ気を悪くなさらないでください)
・I had angry words with him.
 (私は彼と口論した)
・What are you angry about?
 (君は何に文句を言っているのだ?)
have a angry wordsで「口論する」という意味になるのですね。何となくわかりますが、一方的に文句を言うように聞こえますが、with himとつくと相手もangry wordsを言ってきて、双方向の文句=口論になるわけですね。

私なりの教訓
 ワナが仕掛けられているのでは?と訝りましたが、さにあらず。むしろmakeやasのような基本的な表現を再確認する回でした。こういう回で自分なりにbasic訳ができ、尚且つ基本的な表現を再確認する、というのもいい勉強になります。

@@@@@@@@@
 では、次の宿題です。次の問題も論説文の一節のような文です。

問題
15 戦争の廃止と教育
 「我々は単に武器制限の協約を結び、新しい抑制機構を組織することだけで戦争を廃止することはできない。まず、平和に対する願望が必要である。そしてこの願望を喚起する唯一の手段は、教育である。」

(了)


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プロフィール

an old soldier

Author:an old soldier
Basic Englishは基本単語850語だけで表現する英語の足腰を鍛えるコアトレです。自衛隊OBですが、自衛隊時代にPKOや日米共同訓練はBasicで乗り越えました。切れる英語です。退職後に英語やり直し中。 国際情勢のブログfog of warも覗いてみてください。

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