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Basic English入門193:191「久しぶりに会ったので夜の更けるまで語り合った」

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191「私たちは久しぶりに会ったので、夜の更けるまで語り合った。」

まずは私の愚案から。
As we saw each other after a long time from the last time, we had a long talk until the midnight.
「〜ので」という表現で、中学英語的にはasで繋ぐのが定石で私もよく使うのですが、Basicではasで繋がずに違う手でくるでしょう。室先生のBasic訳例で繋ぎのasはあまり見たことがありません。かと言って、通じないわけじゃないんですけどね。さて、どういう手でくるでしょう。

では室先生のBasic訳例です。
「私たちは久しぶりに会ったので、夜の更けるまで語り合った。」
①We got together after such a long time that our talk went on far into the night.
②We kept talking on and on far into very late hours of the day because we came across for the first time after a great number of years.
③We had a meeting such a long time after we last saw one another that our talk didn't come to an end till far into at night.
案の定、asで繋がずいろんなパターンできました。ということは、私の認識が日本語の「ので」に捉われ過ぎなのかも知れませんね。要するに、「久々に再会」と「長時間の会話」をどう繋ぐか?というの話と認識すべきであって、「ので」をどう訳すかという問題ではない、ということですね。

という訳でまず繋ぎ部分に着目してみます。
①はWe got together after such a long timeと「久々の再会」を語った後にthatを置いて後半の「長時間会話」our talk went on far into the nightに繋いでいます。このthatは何者?関係代名詞?でもないし…。接続詞っぽく使ってますが、室先生これは反則でしょ?このthatはおかしいですよ。②はbecauseで繋いでいます。③も①と同様のおかしなthatで繋いでいます。①③の繋ぎ方は、私の勉強不足かも知れませんが理解不能です。

「私たちは久しぶりに会った」
①We got together after such a long time
②we came across for the first time after a great number of years
③We had a meeting such a long time after we last saw one another
ナルホド、ここは「久しぶり」の表現がポイントですね。「久しぶりに」の部分は、
①after such a long time
②for the first time after a great number of years
③such a long time after we last saw one another
「久しぶり」という長いインターバルの内訳をいろいろな表現で言葉にしています。①はafterのみの構造で「長い時間の後」、②はafterの前にfor the first timeを置いて「何年もの長い期間の後で最初となる」、③ we last saw one anotherをafterの後において「最後に会って以来、長い時間となる」という言い方です。①が簡単で一般的ですが、「いやー何年も会ってなくてこれが本当に久々の再会になりますね」と言いたければ②ですし、「前回会ってから結構経ちますね」と強調したかったら③ですし、話者が強調したい言い方のバリエーションとして覚えておいた方がいい表現です。
「会う」の部分は、
①We got together
②we came across
③We had a meeting
です。ニュアンスがちょっと違う表現ですね。①は「(仕事などで)一緒になる」感じ、②は「バッタリ出くわす」感じ、③「(連絡をとって会うべくして/示し合わせて)会う」感じです。sawを使わずにこうした言い方をしているところがBasicらしいですね。
Basicと似て非なる簡易英語の取り組みとして「globish(グロービッシュ)」というビジネス英語のやり方があります。グロービッシュでは、基本単語1500語のうち「会う」ならmeetなりの使う語を決めたらその語のみを使用し、ちょっとしたニュアンスの違いは気にせずバリエーションをあえて持たないやり方をしています。ビジネスで、とりあえず仕事のために通じる英語として割り切れば、それも一つの方法でしょう。他方、Basicでは使う基本単語の数は850語とギチギチに制限していますが、むしろ850語を駆使していろいろな言い方をすることが英語運用能力の良いトレーニングになっています。Basicの良さは、自分の知っている基本単語を駆使して、自分の言いたいことを自分の表現したいように英語にできることでしょう。本当の意味で英語を理解できる足腰を鍛えている、ということではないかと思います。

「夜の更けるまで語り合った」
①our talk went on far into the night
②We kept talking on and on far into very late hours of the day
③our talk didn't come to an end till far into at night
「語り合った」の部分は、②はweを主語とする正攻法ですが、①③はour talkを主語とする手で来ました。日本人的発想にはない表現ですね。室先生の補足説明に曰く、 our talkのように所有格のあとの名詞及び名詞相当語句がなん
らかの動作を表す場合、所有格はその動作の主語を表します。our talk (私たちが話をすること) / my love of him (私が彼を愛すること)などは、His coming so late made us angry. (彼が遅れてきたことは我々を怒らせた→彼がかなり遅れてきたので、我々は怒った。)のように使えます。今回の私の愚案における問題意識「ので」は、一つの表現法として有効ですね。
「語り合った」の部分の表現は、
①our talk went on
②We kept talking on and on
③our talk didn't come to an end です。
①の主語をour talk会話としてgo on、②のkeep talking on and onと接続状態を示すonを上手く使ってtalkingという動作の継続を表しています。特に②のon and onというのは「ずーっと」という継続の強調の語感が伝わりますね。③は違った切り口でour talkを主語としてdidn't come to an end「(会話は)終わりを迎えなかった」という表現を使っています。
ちなみに、室先生の解説曰く、keepとgo onは単に動作 (keepの場合状態も)がある時間続けられることで、ほとんど同じように用いられますが、keep onとすると少しニュアンスが違い、それまでやっていたことをそれから先もまたやり続けるという意味合いになるそうです。
例:Mother: “Now you have to go to bed."
Child: “I have a desire to keep on reading for some time longer." (ぼくもう少し、今読んでいるこの本を読みたいんだ)

「夜の更けるまで」 の部分は、
①far into the night
②far into very late hours of the day
③till far into at night
ナルホド、far into the nightか。いずれもいかにも「夜遅くまで」感の強調された表現ですが、聞いたことはあっても自分で使ったことのない表現ですね。①③は覚えておけば自分でも使えそうな表現なので、持ち駒表現に加えたいと思います。③にtillがついているのは、our talk didn't come to an endに続く文なのでdidn’tに呼応してtillが必要(〜まで終わらない)なのでしょう。
ちなみに、室先生の解説曰く、②のfar into very late hours of the dayのhoursが複数形なのは、「夜の10時、11時、12時…と時間を重ねて話し続けた」ということだそうです。細かい、というか深い話ですね。

@@@@@@@@@
では次の宿題です。
192「`story'と`talk'と`account'はどれも日本語で『話』と訳されることがありますが、この3つの語の意味の基本的な違いを知っておくことは大切です。」

(了)


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プロフィール

an old soldier

Author:an old soldier
Basic Englishは基本単語850語だけで表現する英語の足腰を鍛えるコアトレです。自衛隊OBですが、自衛隊時代にPKOや日米共同訓練はBasicで乗り越えました。切れる英語です。退職後に英語やり直し中。 国際情勢のブログfog of warも覗いてみてください。

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